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勝手にふるえてろ
綿矢りさの作品を読むのは、今作が初めて。

いつからだろう、さらなる飛躍という言葉が階段を駆けのぼるイメージではなくなり、遠くで輝くものを飛び上がってつかみ取り、すぐに飽きてまるきり価値のないものとして暗い足元へ放る、そしてまた遠くへ向かって手を伸ばす、そのくり返しのイメージに変わったのは。

1頁8行目からのこの数行で、心をぐっと持っていかれて、そのまま本を購入してました。
ちょうど仕事がひと段落したタイミングで(正確に言えば「した、と思ったタイミング」)だったこともあって、“これまで”と“これから”を考えていた私にズシリと響いたフレーズでした。

主人公は、上京して大手の経理部に勤務、趣味はwikipediaで絶滅危惧種の情報収集とアニメイトなら何時間でもいれるという26歳の元オタク女子・ヨシカ。
中学時代の初恋の相手「イチ」を忘れられず、彼の思い出を自分の中でコロコロ転がしながらキレイに磨き上げてきたところに、自分と付き合いたいという同期社員の「ニ」が現れる。もちろん恋愛偏差値は低くて、年齢=彼氏いない歴という彼女はどちらを選択するのか?というストーリーでした。

まず思ったのは「こんなに勢いのある文章をどれくらいの時間をかけて書いたのだろう?」という驚きに近い疑問でした。
小説だからそりゃ時間をかけて書いているに違いないと思うんだけど、文章からヨシカのぐるぐる高速回転するような思考が、実にわかりやすく&その上スピードがまったく衰えずに迫ってくる印象を受けました。この作家さんは、言葉の使い方がうまいんだなぁ。

ストーリーについてはいろいろ思うところがありました。
「過去」はあくまでも「過去」であり現在進行形ではないことを痛感するシーンから、物語が加速度をあげて進んでいくんだけど、そこからクライマックスへ向けての展開が「え???!」という頭の中に常に「?」が浮かんでいる状態でした。
恋に恋していた女の行く道は、嫉妬や憎悪という負のオーラをまとって暴走するんだけど、それがなんだか…方法があまりにも幼稚で自己中心的(まぁ、それがいけない方向に行ってたらこの作品はサスペンスになってしまうわけですが)。
ただ、裏を返せば「付き合う」という行為は、それだけ人をいろいろな意味で「大人」にするのかもしれない、なんて思ったり。

ちょっと残念だったのは、ヨシカが心の中で愛で続けてきた中学時代の「イチ」は頭の中でイメージが簡単にできたんだけど、大人になった「イチ」とその正反対の人物として登場する「ニ」の人物像がイマイチくっきりと形にならなかったなぁ、という印象だったこと。
ヨシカの視点で描かれているから、「イチ」が秀でているのはしょうがないんだけど、もう少し今目の前にいる2人の魅力が感じたかったなぁ。



book 17:26 comments(0)
鎌倉日帰り食い倒れの旅ーおやつ編
お昼にしらすとてんぷらを満喫した後は、小町通りでショッピング
一通りショッピングを終えて鶴岡八幡宮に参拝。今度は参道を通って鎌倉駅を目指すことにしました。

この日は清々しい晴天のおかげでぐんぐん気温が上がって(当日は半袖に腕まくりできるジャケットを着て行った)、歩き回ってると喉がカラカラ
アイスが食べたいってことになり、ちょうどいい場所にこれまたスイーツハンターとしては見逃しちゃいけなさそうなお店を発見 お店の名前は「OVALE」。
「クリームブリュレソフト」だって?!これは美味しそう

ちょっと休みたかったので店内のカフェスペースでも食べれるか聞いてみたら、ソフトクリームはワッフルコーンじゃなくてお皿での提供になってしまうけどドリンクとのセットがあるとのこと。
そして、私は…悩んだ挙句にクリームブリュレソフトじゃなくて、このお店の看板商品である
クリームブリュレにしました。

しかも、一口にクリームブリュレといっても、バニラ、チョコレート、オレンジ、ハチミツの4種類があって、これまた悩ましい……
まずは定番をってことで、今回はバニラをオーダーしました。
頼んでからバーナーで表面をパリパリに焼いてから運ばれてくる逸品は、ご覧のとおり見るからに香ばしい



スプーンを握りしめて表面にパリパリと割れ目を入れていけば…気分はアメリ
そして、スプーンにすくった断面ショーがこちら



キャーとろっとろ〜〜
パリパリのカラメルと濃厚なカスタード、ふんわり香るバニラの三重奏です



こちらは友達が頼んだミックス味のクレームブリュレソフト。
トッピングされたキャラメルがこれまたパリッパリで美味

今度はオレンジ味のブリュレが食べたいなぁ〜


http://www.ovale.jp/
http://r.tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14007302/dtlrvwlst/459041/




Sweets&Food 23:21 comments(0)
鎌倉日帰り食い倒れの旅ーお昼編
先週の話になってしまいますが、3連休中にぶらり鎌倉に日帰り食い倒れの旅に行ってきました

一緒に行ったmanaka*ちゃんと横須賀線の社内で合流。
ほぼノープランだったのでとりあえず鎌倉で下車して小町通りへ。
到着したのがお昼過ぎだったのでまずお昼を食べないと!ってことで、和食を食べてきました

事前に何も調べてなかったんだけど、適当ないい場所にあったからという理由で選んだ「食事処 秋本」。
お店の前に行列もできてたし、これは期待できるかも?と待つこと30分くらいで店内へ。

私はちょっと贅沢お昼ご飯ってことで、しらす丼に鎌倉野菜のてんぷらがつく「鎌倉づくし」をオーダー
そして出てきたのがこちら 
これに先付のチーズ豆腐と赤だしのお味噌汁、柚子シャーベットがついて1995円。
(あと、本当はこれに温泉卵がつくんだけど私は頼みませんでした。苦手なもので…)
先付のチーズ豆腐は、ビックリするくらい濃厚で、一気におなかがすく味でした。



しらす丼は、生と湯がいたもののWしらす
生のにがみと、湯がいた甘さの両方が楽しめるなんて贅沢
生姜との風味がしらすの生臭さを完全に消し去っていて、とってもおいしかったです

野菜のてんぷらも、めずらしい鎌倉野菜が出てきました。
特に驚いたのはうっすら緑色でとろ〜っと甘い翡翠茄子と、どんぶりの向こうに見えている黄色い輪切りのてんぷら。この黄色い輪切り、何かというと…なんとズッキーニ
衣がサックサクで、やっぱりお店で頂くてんぷらは違うよなぁ〜とパクパク食べてたのですが、さすがにボリュームたっぷりで何品か残してしまいました…もったいないことしてすいません

http://r.tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14003222/

Sweets&Food 22:53 comments(0)
クワイエットルームにようこそ
忙しさに振り回されながら毎日を過ごすバツイチのフリーライター・佐倉明日香。
そんな彼女が目覚めたら…そこは精神病院の真っ白な隔離病室「クワイエットルーム」で手足を固定された状態だった

監督・脚本が松尾スズキ。
主演に内田有紀、その彼氏役に宮藤官九郎。
同じ病棟で過ごす患者役に大竹しのぶや蒼井優。
彼女たちの看護師役にりょう。宮藤官九郎の弟分に妻夫木聡と、個性豊かなキャスティング

最初の頃は、忙殺されて行き詰っちゃったから睡眠薬を過剰にとっちゃった突発的な事故なのかと思って観ていました。
さすが松尾スズキだけあって、ユーモアたっぷりに描かれているところは、ホント思わず笑ってしまうほどのインパクトがあります

「私はこんなところに世話になるような人間じゃないんだ!!早く出してくれー!!」とアピールする明日香。
しかし、彼女の過去や救急車で運ばれることになった夜の出来事のことが、ストーリーが進むにつれ詳細にわかっていくと「こんなところ」がどんどん近づいてくる感覚になります。
コメディを見ていたつもりなのに、いつのまにかヒューマンドラマに変わっていて、誰でも持っている心の弱さがある日突然ダムが決壊するように溢れ出してしまったら、きっと「こんなところ」と思っていた場所は、自分のすぐ近く、もしくは居場所になってしまうんだろうなぁ。

食べたいのに食べれないという拒食症で入院している蒼井優ちゃんの今にも折れそうな細さ(この映画のために断食したらしい!)、大竹しのぶさんのぶっとんだ演技は、まさに女優魂を感じずにはいられません。拍手っ

女性陣が迫真の演技をしている中で、その重苦しい空気を吹き飛ばしてくるのが妻夫木聡演じる眉毛が繋がった男の子w 彼の存在が、この映画をいい意味で軽くしてくれています。

ものすごく重たい題材を、隠し味にユーモアを加えて料理。
それでも伝えたいことはずっしりと心の奥に響いてくる、そんな映画でした。


movie 22:25 comments(0)
カトリーヌ・ドヌーヴにメロメロ
中学生の時、吹奏楽をやっていた時に借りたCDに“映画音楽の名作メドレー”が入っていて、たしかその中に「シェルブールの雨傘」が入っていたような…??
そんなことをふと思い出して、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の映画を2本借りてきました

まずは「シェルブールの雨傘」。
ミュージカルってセリフ部分と歌の部分がハッキリ分かれていることがほとんどだけど、これは全編通してセリフがメロディにのってます。それがすごく新鮮に感じました。

▼amazonからストーリーを引用
フランス北西部の港町シェルブールで、ささやかだけれど美しい恋を育む自動車修理工の若者ギイと傘屋の少女ジュヌヴィエーヴ。恋に恋する年頃のジュヌヴィ エーヴに未亡人の母夫人は心配顔。出かけるたびに嘘をつきながらもジュヌヴィエーヴはギイと出会う時間が嬉しかった。だがある日、アルジェリア戦争の徴集 礼状がギィに届き、二人は離れ離れとなってしまい―。

ラブラブな雰囲気から突然の別れ。
そして、残されたジュヌヴィエーヴの選択。
彼女の選択によって深く傷つくギイ。
ギイの再生のストーリーと2人の本当の「別れ」。

ギイが列車に乗って戦場へ旅立っていくシーン、そして、雪のクリスマスのラストシーンは特に印象的
悲しく切ない映画だけど、それぞれがたくましくこの先の人生を送っていく姿が想像できて、もの悲しさの中にも輝くものが見える、そんな映画だと思いました。

続いて、最高にハッピーでキュートな映画「ロシュフォールの恋人たち」。
こっちはカトリーヌ・ドヌーヴの実姉フランソワーズ・ドルレアックと共に双子の姉妹を演じています

▼amazonからストーリーを引用
軍港の町ロシュフォールにめぐってきたお祭りの季節。旅芸人のエチエンヌとビルのコンビが到着しショウの準備を始めた。美しい双子の姉妹ソランジュとデル フィーヌも、新しい恋の予感を感じ思わず歌い出す。町に駐屯している水兵マクサンス、彼が訪ねたカフェのマダムで姉妹の母であるイヴォンヌ、彼女のかつて の恋人手シモン・ダム、その友達の著名な作曲家アンディ。
町中が沸き立つ週末の3日間に、彼等の出会いが交錯しては新たな恋が生まれ、かつての恋が再燃する―。

ソランジュが音楽家、デルフィーヌがダンサーという設定なんだけど、ソランジュを演じたお姉さんのほうがいかにもピアノを弾いてとか、楽器をいろいろ弾く・吹くシーンが満載なんだけどどれも笑っちゃうくらい下手なところが気になったりしたんだけど、そんな違和感を吹き飛ばしてくれるくらい上質な音楽とオシャレセンス(部屋着が黒いレオタードにシフォンのガウンなんて!!)に溢れた作品でした。
個人的には「シェルブールの雨傘」よりこっちのほうが好き

ソランジュが恋をする相手役アンディに、なんと「雨に唄えば」のジーン・ケリー
やっぱりさすがのステップと軽やかな身のこなし♪
さらに旅芸人役では、ウェストサイド・ストーリーのジョージ・チャキリス。
フランス映画の中でハリウッドミュージカルの全盛期を彩った役者が歌い踊ってます。

音楽も本当に素晴らしいです。
有名な♪キャラバンの到着もこういうシーンだったのかって初めて知りました。

そのナンバーと同じくらい好きになったのが、この♪双子の歌。
帽子・ワンピース・メロディ・振付。どれをとってもかわいらしすぎです




ラストのチャプターを会社の昼休みに見る羽目になったので、うっとりしきれなくて残念…
今度またゆっくり自分の世界に浸りながら鑑賞しよう。


movie 21:05 comments(0)
「仕事」についてあれこれ
超久しぶりに、考えてたことをつらつらと書こうと思います。
つまり「考える」余裕ができたってこと

改めてブログを振り返ってみると、去年の12月からずっとレビューばかり
つまりそこら辺からもういろいろ考える余裕はなかったんですな
(レビューもね、一応感じたことをまとめながら書いてるんですよ。←言い訳)

そんな約10か月ほどにわたって携わってきたプロジェクトが、先日ようやくリリースされました

いやぁ、本当に長かったし、今思えばとてもドラマチックなハプニングばかりでした
空中分解しそうになったこともあったし、何度も心が折れそうにもなりました。
その都度twitterで愚痴をはきながらがんばってきた、というのが本音。

ただ、「忙しすぎる」と思ったことは何度も(っていうか毎日のように)思っていたけれど、「辞めたい」とは思わなかった。
それが前の職場とは決定的な違い。
何が違うかって雰囲気というか空気が違う。それが一番大きなことだと思います。
日々の仕事の中でいろいろと思うことはあるけれど、“みんな仲が良い”っていうことはやっぱりいいことだなぁと改めて思った。

今回、プロジェクトの全体ディレクションというポジションで、一番多い時は社内・外注含めて15人以上のスケジュールや進捗を把握しながら開発を前に進めていく(しかもかなり無理矢理に)という、それまでの仕事から一気に飛躍した仕事内容にあっぷあっぷにもなりました。
世に出たから言えるんだけど、今となってはそれはかなり貴重な経験だったなぁと思います。

納品したから終わりっていうのではなく、むしろリリースしてからスタートというタイプのものなので、これからもまだまだ続くんだな、これが
今じゃ、外注先の担当者さんにも「お疲れさまです」とメールを書くくらい苦労を共にした「チーム」というまとまりが出てきた気がしてますw
引き続き、頑張ろう


対して、相方はというと、夏前にようやく就職したのですが転職活動を始めるようです。

売り上げが芳しくないから、お金がかかる正社員の出勤日を減らして人件費のかからないバイトで店舗を回していくという方針をオーナーが決めたらしい。
即答で「別の仕事、探してもいいですか?」との質問に「転職活動するならそれを考慮してシフトも組むようにするから」と言われたとのこと。

まぁね、遅かれ早かれ転職活動はまたするだろうとは思ってましたよ。
お給料が少ないって会う度に言ってたもん。

去年は意気込みだけでぶつかっていって玉砕を繰り返してたんだから、今度転職するつもりならある程度仕事も一通り覚えたんだし、空いてる時間に勉強するとかスキルを磨く努力が必要だよと言っていた矢先の出来事。
本当に、どんな運の持ち主なんだよ…っていう。。。

前職みたいにいきなり会社がなくなるわけではなく、収入はある程度確保しながら時間を作れるっていうのは、まだ前よりはいいな。

うるさく言うつもりはないけれど、やっぱり28歳(あと1か月ちょっとで29歳)にもなると「やりたいことを探す」というよりは「譲れないものを優先する」っていう考え方をする必要があるのかな?と思った。
企業の技術職なら、同い年はある程度スキルが身についていて当然の年齢だし。

こんなことを考えている私より本人のほうがツライし大変なのはわかってる。
また転職活動しなきゃいけないのか…と思ってるに違いないもん。
でも、やるっきゃないんだけど。


なんだかとりとめない話になってしまいましたが、働いて金銭を得ることはもちろん重要だけど「仕事」がもたらす感情のあれこれってやっぱり生きている上でかなり大きいと、この記事を書きながら改めて思った。
だからこそ自分が納得できて楽しく働ける場所を求めて、職場を探していくんだもんね。

先週末は土日ともに休日出勤していたので、体は「だるいよー」と嘆いていますがあと2日がんばります。
で、週末には気分転換で髪を切って映画を3本見るのだ

思ったこと。感じたこと 23:28 comments(0)
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スイーツレポートばかりとなったブログ。
読んだ人が「食べてみたい!」と思ってもらえたら嬉しいなぁ。
そんなことを願いながら綴っています。
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